予防接種
予防接種について
予防接種は毒性を弱めた病原体(ウイルスや細菌)や毒素を前もって投与することで、その病気にかかりにくくすることをいいます。投与するものをワクチンと呼びます。
ただし、以下の場合はうけることができません。
- 37.5度以上の発熱があるとき (自宅で熱があることがわかったら電話ください)
- 予防接種予診票兼接種票を持参していないとき
- 全身状態より医師が接種不適応と診断したとき
予防接種をうける際に必要なもの
- 母子健康手帳
- 予防接種予診票兼接種票(定期接種)
- 健康保険証
- 自治体発行の医療証
予防接種(定期接種)の種類
ヒブ(インフルエンザB型)、肺炎球菌
ともに中耳炎や肺炎、髄膜炎の原因となる菌です。
中耳炎や肺炎は乳幼児期になりやすく、生後4か月ごろの免疫が弱い時期には髄膜炎も起こすので早めの摂取で対策しておく必要があります。
ロタウイルス
下痢や嘔吐を引き起こす胃腸炎の原因ウイルスのひとつです。
胃腸炎のウイルスでも特に強いウイルスで、激しい下痢と嘔吐で脱水症となって重症化するので予防しておきましょう。
B型肝炎
母子感染や他人の血液から感染します。
感染してもすぐには症状がなく、大人になってから肝炎になり、最後には肝臓がんや肝硬変を発症するため、ワクチン接種がすすめられます。
4種混合
ポリオ、ジフテリア、破傷風、百日咳の4つの感染症の感染予防・重症化予防のためのワクチンです。
百日咳は乳児がかかると重症化のリスクが高く、なるべくはやく接種をすることが重要です。
また、破傷風は土いじりや外でのケガで発症する病気なので、これも大きくなるまでに予防する必要があります。
ポリオとジフテリアは今はもうほとんどありませんが、感染した場合の致死率が高い病原体です。
5種混合
ヒブワクチンと4種混合ワクチンが合わさり2024年4月から5種混合ワクチンとなりました。
BCG
結核を予防するためのワクチンです。
再興感染症のひとつで、一時期は流行が落ち着いていましたが、この数年で新たに感染者数が増加しています。
乳幼児が感染すると結核性髄膜炎での重症化リスクがあるため、生後11か月までのワクチン接種が推奨されます。
麻しん風しん
麻しんははしかとも言われ、非常に強い感染力をもっている疾患です。
風しんは大人になってから感染すると重症化リスクが高くなります。
妊娠中に風しんに感染すると、胎児が先天性風しん症候群となり、耳や目、心臓に障害がでるリスクがあります。
1歳を過ぎたら早めに接種をしてください。
水痘(水ぼうそう)
水痘帯状疱疹ウイルスが原因ウイルスで、多くの場合は発熱と発疹のみで自然治癒しますが、重症化すると脳炎になることがあります。
地域や学校で流行することがあり、感染力がつよいので1歳を過ぎたら早めに接種しましょう。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎/ムンプス)
ムンプスウイルスが原因で、多くの場合は発熱と耳の後ろにある耳下腺が腫れたあと、自然に治癒する病気です。
脳炎、髄膜炎などで重症化することがあります。
また重症化しなくても精巣炎になると精子が作れなくなる可能性があります。
1歳を過ぎたら早めに接種をしましょう。
子宮頸がん
ヒトパピローマウイルスが原因で、性交渉で感染します。
子宮頸がんの主な原因は16型と18型のHPVで感染しても多くの方は自然治癒しますが、一部の方で感染が持続してがんになることがあります。
性交渉を経験する前に接種を開始することが好ましいため、中学3年生までに3回接種を完了しておきましょう。