後医は名医、前医は?
院長です。
「後医は名医、前医は?」
医者の中では有名な格言です。インターネットで検索するとたくさんの先生がブログで書いているので、それだけたくさんの医者がふだんから実感したり、肝に銘じていることなのだと思います。
「前にみた医者よりも後にみた医者の方が正しい診断や治療ができる(ので名医に思えてしまう)」という意味です。
早押しクイズで問題文の最初だけ聞いて答えるのは不利で、全部聞いてから答える方が有利だし、ジャンケンで真っ向勝負の勝ち負けは運次第だが、後出しジャンケンでは必勝、というような時間経過や状況が結果を有利にするのは当たり前のことで、「後医となった医者は前医の批判をしない」というための格言です。
大学病院に勤務していたときは後医になることが多かったのでそれ以上の意味を考えていませんでしたが、開業してからは前医の立場になることが多くなり、前医はどうしたらいいかなと日々考えています。
医学的知識、病状変化の予測力、紹介のタイミングなど、「前医として名医」になるための課題はたくさんあります。目の前にいる患者さんに常に向き合い、努力していく次第です。
