発達症の理解
院長です。
最近はコロナウイルスとRSウイルスが流行っています。意外かもしれませんが、発達症の相談にも流行があり、1学期の終わりから2学期のはじまるこの頃が多くなります。春の新生活はがんばっていたけど、梅雨の鬱屈とした感じ、夏の暑さによる疲れ、長期休みから休みモードのまま戻れないといった誘因がこの時期の相談につながっているのかなと思います。
今回は、心身症の専門外来の見学に行ったり、教科書を読みあさって勉強をしている中での現時点での理解を書いてみます。
◎発達症とは何か
「自分ってふつうだな」、「学校で特に困ったことはないな」と思えている人のことを”定型発達”といいます。”定型”は馴染みのない言葉ですよね。人間の発達は生まれた瞬間は未完成(当たり前)で、成長とともに何歳で何ができるのかにはある程度決まったカタチがあり、だいたいはそれ通りだということです。定型ではない、つまり、その通りでないタイプを発達症といいます。
「10人に1人は発達症」といわれ、そんなに多いの?と思いますが、よくよく考えると医学では一般に5~95パーセンタイルを”正常”というので、どうしても両極端にいる10パーセントが”正常ではない”になります。
◎検査や診断の意味
その「ふつうじゃない人」に対してする検査や診断の意味はあるのか、ということですが、結論としてはあると思います。発達検査は総合点もありますが、細かい分野での点数もでます。ロールプレイングゲームでいうと、
勇者 … レベル 30、ちから 100、まりょく 100、きようさ 100 ←定型発達?
戦士 … レベル 30、ちから 180、まりょく 3、 きようさ 80 ←発達症?
魔法使い… レベル 30、ちから 10、まりょく280、きようさ 2 ←発達症??
みたいな感じで、パラメータが普通のもあるし、普通でないのもあります。整っているのもあるし、極端なのもあります。
数値化されれば、これに対してどのパラメータを伸ばすべきか、伸ばさなくていいのか、全体的な底上げが必要なのか、どの道に進ませるのがよいのか、例えば「このまま勇者訓練所に通わせるのは適切ではないな」などと考えるヒントが見つかります。
「どうしよう」を「こうしよう」に変えるために検査や診断があります。
