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浸潤性小葉癌について

[2024.08.15]

みなさん、はじめまして。乳腺外科担当の寺本敦子です。
今日からブログを不定期で開始することにしました。
どうぞよろしくお願いいたします。

さて、昨日とある芸能人の方が乳がんに罹っていることを公表されました。
乳がんについて結構詳細な内容を公表されており、皆さんに知っておいて欲しい内容であるのでお伝えします。

・毎年40万かけて人間ドックをうけていた
・5月に右胸が小さくなっていることに気づいた
・浸潤性小葉癌
・ホルモン受容体陽性、HER2陰性
・腋窩リンパ節転移陽性
・ステージⅢA

上記は浸潤性小葉癌の患者さんの多くに当てはまる内容であると思います。
典型的な発生頻度は乳がんのなかで5%程度です。
ホルモン受容体陽性、HER陰性で比較的おとなしいタイプですが、他の組織型に比べ見つかるまでに時間がかかることがあります。
浸潤性小葉癌は明らかなしこりとして触れる場合もありますし、マンモグラフィ検査で見つかることもありますが、少し硬いかな?ぐらいでしこりとはっきりとわからないまま、じわじわと時間をかけて乳房全体に広がっていくことがあります。
来院された時点でははっきりと左右差(片方の胸が硬く小さくなっている)があっても、徐々に変化するためいつから硬かったかわからない、気づいたらこうなっていた、という方もおられます。

人間ドックの内容がどのようなものであったかはわかりませんが、乳房全体に広がっていても、マンモグラフィでは異常なしの結果もあります。
どんな検査も100%がんを見つけることができるわけではありません、
毎年受けているから大丈夫、とは残念ながら言えず、定期的にご自身で乳房に異常がないか観察することも大事です。

ブレスト・アウェアネ(乳房を意識した生活習慣)

  1. 自分の乳房の状態を知る。
  2. 乳房の変化に気を付ける。
  3. 変化に気付いたらすぐに医師に相談する。
  4. 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける。

 

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