妊娠中・授乳中のかぜ薬
院長です。
小児科でよくある質問に「妊娠中(授乳中)なんですけど、こどものかぜをもらいました。何か出してもらえる薬はありますか?」というものがあります。くすりの説明書には、ほとんどが妊娠中や授乳中は控えるべきと記載されていますが、何も使えなんてことは困ります。色々な文献をみた感じでは下記の薬剤が使用されるようです。
◎妊娠中に可能、〇授乳中に可能。
《発熱》
◎〇カロナール500mg錠 1回1錠頓用 8時間以上あけて1日2回まで
《咳嗽》
◎〇 メジコン15mg錠1回1-2錠 1日3-4回 毎食後と眠前
◎〇 ツムラ麦門冬湯エキス顆粒 1回1包 1日3回 毎食前
《喀痰》
◎ ムコダイン250-500mg錠1日3回 毎食後
《鼻汁》
◎〇 アレグラ60mg錠1日2回 朝・夕食後
◎〇 デザレックス5mg錠1日1回 就寝前
◎〇 ツムラ小青竜湯エキス顆粒1回1包1日3回 毎食前
補足です。ツムラの当院担当者に確認すると、メジコンと麦門冬湯は併用可能、小青竜湯はエフェドリン含有なので症状が強いときに短期間使用とすることが望ましいとのことでした。授乳中のムコダインに関しては文献をみつけられませんでしたが、新生児(超早産児含む)でも使用することがある薬剤なので可能と解釈できます。
調べたところではもっとたくさん使える薬はありますが、情報量が多くても困ると思い、シンプルにまとめてみました。